ストレス科学ストレス科学研究所

ストレスに強くなるライフスタイル

6.「自己評価」を高くするとストレスにも強くなる
肥満で悩んでいる人が、ダイエットによって肥満を解消すると、悩みは本当になくなるのでしょうか。

実際は、その後も、人間関係の摩擦や、たばこ・アルコールへの依存など、様々な不適応症状を起こす人が多いのです。体重を減らしただけでは解決できない問題が背景にあることを、認識する必要があります。

不適応に陥りやすい人は、「自分は取るに足らない人間だ」「人から愛されない存在だ」など、自分に対する認知がゆがんでいるために、自身に抱いているイメージ(自己評価)を下げ、自尊感情が傷ついていることがあります。

自己評価が高ければ、自分の考えに自信をもつことができます。しかし、自己評価が低いと、自分の言動を受け入れてくれるという自信がもてないため他人との情緒的な交流や共感が生まれず、自分や他人を受け入れることや、寛容であったりすることに消極的になります。

一般に、「自己満足ですよ」と自分のすることを卑下する傾向があります。しかし、自己満足も捨てたものではありません。

「自己満足」は、他人や世間の評価から解き放たれたレベルでの、自分に対する自信や幸福感、達成感、充実感などの裏づけがないと、感じられないものです。

他人から評価されないと満足できなかったり、人の評価に合わせようとしすぎないように、単なる「自己満足」に終わらせないで「自己評価」を高めてください。

監修:村上正人(国際医療福祉大学教授・山王病院心療内科部長)

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